用語・計算方法 GLOSSARY
全指標の定義・計算式・データの前提をここに集約
モメンタム投資とは
モメンタム投資とは、価格や資金の勢い(モメンタム)が強いものはその傾向が続きやすいという経験則にもとづき、上昇の勢いがついた銘柄・テーマ・セクターに乗っていく投資スタイルです。割安さ(バリュー)ではなく「いま資金が向かっているか」を重視する点が特徴で、セクターローテーション(資金が業種・テーマ間を循環すること)の把握と相性が良いとされます。
潮目(Shiome)は、このモメンタム投資の「予習」を支援するツールです。※情報整理・予習支援が目的で、売買の推奨ではありません。モメンタムには反転リスクが伴います。
テーマ指標
資金流入率
各テーマ(構成銘柄)の売買代金が、取得した全銘柄の売買代金合計に占めるシェア(%)。「いまどのテーマに売買が集まっているか」を表します。売買代金=終値×出来高。1日/7日/14日/28日はそれぞれ直近その日数の平均で、1日=足元の勢い、28日=じっくりした資金の集まり。
※ 複数テーマに属する銘柄は各テーマに重複して数えられるため、全テーマの合計は100%を超えることがあります(テーマというタグ別の露出であり、正規化された配分ではありません)。
順位
その期間の資金流入率を全テーマ内で高い順に並べた順位。1日と28日で順位が大きく違うテーマは、資金の勢いが変化している可能性があります。
広がり(参加率)
テーマの構成銘柄のうち、13週移動平均を上回っている銘柄の割合(%)。高いほどテーマ全体に資金が行き渡っており、低いと一部の主力だけが動いている状態です。
過熱度
そのテーマの売買代金が、過去1年の中でどのくらい高い水準か(パーセンタイル)。90%以上は短期的に買われ過ぎの目安。
加速
資金流入の短期平均(5日EMA)と中期平均(20日EMA)の差。プラスは流入が加速中、マイナスは失速中。
持続
直近14日のうち、流入率が自身の60日中央値を上回った日数(最大14)。大きいほど一過性でなく継続的に資金が入っている。
スパークライン
各行の右側の小さな折れ線。直近30営業日の資金流入率の推移。
段階(RRG)の計算式
段階は週次データ(毎週金曜の終値)で、テーマ指数の市場(全テーマ構成銘柄の等加重平均)に対する相対力を、2つの正規化指標にして判定します。正規化はいずれも「直近 n 期間の平均・標準偏差による z スコア+100」で、100=平均的な水準を意味します。
① 相対力 RS — テーマ指数を市場で割った比
RS_t = 100 × テーマ指数_t ÷ 市場_t
② RS-Ratio(相対力の強さ) — RS を直近 n 週で z スコア化し +100。100超でテーマが市場より強い。
RS-Ratio_t = (RS_t − SMA_n(RS)) ÷ STD_n(RS) + 100
③ RS-Momentum(勢い) — RS の m 週変化率(ROC)を同じく z スコア化し +100。100超で相対力が上向き。
ROC_t = (RS_t ÷ RS_{t−m} − 1) × 100 RS-Mom_t = (ROC_t − SMA_n(ROC)) ÷ STD_n(ROC) + 100
パラメータ: 週次(金曜終値)/正規化窓 n=10週/変化率 m=12週/過熱の閾値 101。
| 段階 | 条件(R=RS-Ratio, M=RS-Momentum) |
| 🔴 発火 | R < 100 かつ M ≥ 100 |
| 🟠 初動 | 100 ≤ R < 101 かつ M ≥ 100 |
| 🟣 加熱 | R ≥ 101 かつ M ≥ 100 |
| 🔵 減速 | R ≥ 100 かつ M < 100 |
| ⚪ 圏外 | R < 100 かつ M < 100 |
RRG 上では 発火 → 初動 → 加熱 → 減速 →(圏外)→ 発火 と時計回りに循環します。週次・終値ベースのため、日々の値動きより遅れて反応します。
市場内部指標(ブレッドス)
騰落レシオ(25日)
プライム全銘柄の 25日間の値上がり銘柄数合計 ÷ 値下がり銘柄数合計 × 100。100が中立で、120超=買われすぎ・70未満=売られすぎが古典的な目安。日本の個人投資家に最もよく使われる過熱/悲観の体温計です。
MA50/MA200上の銘柄比率
終値が50日(200日)移動平均を上回っている銘柄の割合。指数が高値でもこの比率が低下していれば、上昇が一部の銘柄に偏っている(裾野が狭い)ことを示します。
52週新高値・新安値
過去52週(240営業日で近似)の高値を更新した銘柄数と安値を更新した銘柄数。ネット(新高値−新安値)のプラス幅が大きいほど強い相場。上場1年未満の銘柄は120営業日以上のデータがあれば対象に含めます。
A/D ライン
毎日の(値上がり銘柄数−値下がり銘柄数)の累積。指数とA/Dラインの逆行(指数高値更新なのにA/D低下)は古典的な天井示唆パターン。
地合いスコア(0-100)
上記の内部指標とVIXを、固定バンドの折れ線写像で0-100に変換し等加重平均したもの。バンド: 騰落レシオ 70→0/100→50/130→100、MA200上比率 20%→0/50%→50/80%→100、新高値−新安値(ユニバース比)−4%→0/0→50/+4%→100、A/D傾き(20日・1日あたり純騰落のユニバース比)−15%→0/0→50/+15%→100、VIX 35→0/20→50/12→100。ラベル: ≥70 リスクオン/55-70 やや強気/45-55 中立/30-45 やや弱気/<30 リスクオフ。予測ではなく現況の体温計です。
33業種フロー
プライム全銘柄を東証33業種で集計した売買代金シェア。テーマ(20)はキュレーションされた網、33業種は市場全体を漏れなく覆う網、という関係です。
シグナル
押し目スクリーン
条件: ①60日平均売買代金3億円以上 ②5日リターンがクロスセクション下位10% ③終値>100日移動平均 かつ 12ヶ月(240営業日)前比プラス ④1日−12%超の急落は除外。同一データ・同一条件の全履歴バックテスト統計(in-sample)を必ず併記します。単純な逆張り(③なし)には優位が無いことを検証済みです。
US→JP 翌日フロー予報
米セクターETFの資金流入シェアの前日比上昇が大きい順に、対応する日本テーマを表示。検証統計: IC +0.020 / t=+2.93 / 約6年の日次(フロー→フローのみ。フロー→リターンは非有意)。
IC(情報係数)
シグナルと将来リターン(またはフロー)の順位相関。+1で完全に当たり、0で無関係。実務では |IC| 0.02〜0.05 でも「弱いが使える傾向」とされますが、本サイトは0.02を「弱い一貫した傾向」として扱い、過大表現しません。
月替わり効果(Turn-of-Month)
月末3営業日(M-3〜M-1)と月初3営業日(M+1〜M+3)のリターンがその他の日より高いという古典的アノマリー。日経平均10年の日次データで再計算した記述統計を掲載しています。
発火レーダー
資金サージ T5/60
直近5日平均売買代金 ÷ 60日基準(サージ期間と重複しない −65〜−5日)。1.6以上で候補、1.8以上へのクロスで「発火」。
onset
静穏状態(T5/60<1.5)から1.8以上へ初めてクロスしてからの経過営業日。3日以内=発火、7日以内=初動、15日以内=加熱移行。
発火score
資金サージ・出来高サージ・5日リターン・60日高値ブレイクのクロスセクション順位を加重合成(0.55/0.15/0.20/0.10)し、既に大きく上昇済みの銘柄は減衰(R20>20%で×0.7、R20>35%で×0.4)。
データの出典と前提
・ 株価・出来高: yfinance(無料・終値ベース)。分割破綻や異常値はリターン空間で補正しています。遅延・欠損を含む可能性があります。
・ JPX公表データ: 東京証券取引所「投資部門別売買状況」(週次・公表は翌週木曜頃)、「信用取引残高」(週次・翌週第2営業日頃)、「空売り集計」(日次・翌営業日)。単位は億円に統一(投資部門別の差引き=買い−売り)。信用倍率は金額ベースの自前計算(買い残÷売り残)。
・ 資金流入率は「取得したユニバース内での相対シェア」であり、市場全体の金額や正規化された資金配分を表すものではありません。
・ 段階(RRG)は参考表示です。構成銘柄数の少ないテーマでは1銘柄の影響を受けやすく、週次・終値ベースで遅れて反応します。
・ 米セクターは米セクターETF群内での売買代金シェアで、日本株テーマとは母集団が異なるため順位の直接比較はできません。